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WRC/世界ラリー選手権 レポート

2023年12月13日

WRC/世界ラリー選手権

2023年もTOYOTA GAZOO RACING WRTをサポート!
ロバンペラ選手がシリーズ2連覇達成!
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamが3年連続で三冠を達成

WRC世界ラリー選手権PIAAモータースポーツレポート

「ラリージャパン」でもトヨタ勢が躍進、エバンスが3勝目を獲得!
トヨタ勢が表彰台を独占。日本人ドライバーの勝田貴元選手も9回のSSウインで5位入賞

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■概要/Outline

国内外のレースシーンで多くのチームをサポートしてきたPIAAはラリー競技においても名門チームをサポートしてきた。1982年に横浜ゴム、タスカエンジニアリングとADVAN-PIAA Rally Teamを結成して以来、WRC(世界ラリー選手権)で活躍しており、1984年に三菱、1986年にフォードをバックアップ。その後も日産やトヨタがサファリラリーでPIAAのライティングシステムを採用するほか、1990年代もスバルや三菱のオフィシャルサプライヤーを務めるなど最前線で活躍してきました。その技術力は2000年代に入ってからも高く評価されており、2009年にフォードへライティングシステムおよび撥水シリコンゴムワイパーをオフィシャルサプライヤーとして供給するほか、2014年には同年よりWRCに復帰したヒュンデへライティングシステムおよび撥水シリコンゴムワイパーを供給している。

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さらに2017年からは18年ぶりにWRCへ復帰したトヨタのワークスチーム「TOYOTA GAZOO RACING WORLD RALLY TEAM」(以下、TGR-WRT)へライティングシステムを供給開始。 TGR-WRTは復帰参戦2年目の2018年にマニュファクチャラーズ部門でタイトルを獲得したほか、2019年にはオイット・タナック選手、2020年にはセバスチャン・オジエ選手がドライバーズ部門でチャンピオンを獲得した。さらに2021年にはオジエ選手がドライバーズ部門で8度目のタイトルを獲得したほか、オジエ選手とコンビを組むジュリアン・イングラシア選手がコ・ドライバー部門、TOYOTA GAZOO RACING WRTがマニュファクチャラーズ部門を制し、トヨタ勢が“三冠”を達成した。

その勢いは2022年も弱冠22歳のカッレ・ロバンペラ選手がトヨタの最新モデル、GR Yaris Rally1 HYBRIDを武器に計6勝をマークして史上最年少でドライバーズ・チャンピオンに輝いたほか、彼とコンビを組むヨンネ・ハルットゥネン選手もコ・ドライバーズ・タイトルを獲得。さらにスポット参戦を行なっていたオジエ選手が第12戦のラリー・スペインで勝利を獲得したことから、計7勝を獲得したTGR-WRTはマニュファクチャーズ部門でもタイトルを獲得し、トヨタ勢が2年連続で“三冠”を達成した。

これに加えてトヨタのWRCチャレンジプログラムの「TOYOTA GAZOO RACING WORLD RALLY TEAM NEXT GENERATION」(以下、TGR-WRT NG)でGR Yaris Rally1 HYBRIDのステアリングを握っていた日本人ドライバーの勝田貴元選手も躍進。第6戦のサファリラリー・ケニアでは3位入賞を果たし、自身2度目の表彰台を獲得したことは記憶に新しい。

2023年もTGR-WRTは猛威を発揮し、計3勝をマークしたロバンペラ選手が最終戦を待たずしてドライバー部門で2連覇を達成すると、ハルットゥネン選手もコ・ドライバー部門で2連覇を達成。さらにエルフィン・エバンス選手が2勝、オジエ選手が3勝をマークしたほか、オジエ選手と3台目のGR Yaris Rally1 HYBRIDをシェアしていた勝田選手も第9戦のラリー・フィンランドで3位表彰台を獲得したことによって、TOYOTA GAZOO RACING WRTは最終戦を待たずしてマニュファクチャラーズ部門も制して3年連続で3冠を達成した。

このようにPIAAがオフィシャルパートナーとしてライティングシステムを供給するTGR-WRTは2023年のWRCで猛威を発揮していたが、トヨタ勢は最終戦として11月16日~19日に愛知県および岐阜県を舞台に開催された第13戦「ラリージャパン」でも躍進。シーズンを締めくくる日本ラウンドでも素晴らしいパフォーマンスを見せた。

■ラリージャパンとは/About Rally Japan

ラリージャパンは文字どおり、WRCの日本ラウンドで、2004年に北海道帯広市を拠点に初開催。SSは山岳エリアに設定されたグラベルロードで、以来、アジア地区で唯一のWRCイベントとして定着した。2008年には北海道札幌市に拠点を移して開催されたが、残念ながら2010年の大会を最後に日本でのWRC開催は見送られていた。

そのラリージャパンが2022年に12年ぶりに復活した。しかも、舞台は愛知県・岐阜県で、中部エリアのターマックを舞台にまったく新しいフォーマットで開催。日本特有の中低速コーナーが連続する道幅の狭い林道をメインステージとしながらも、部分的にワイドな高速コーナーや住宅街に面した生活道路を使用するなど様々なシチュエーションが設定された。

2023年の大会ではサービスパークが置かれた豊田スタジアム内にデュアルスタート方式のスーパー SS「豊田スタジアムSSS」を新設。ナイトステージの設定こそないものの、秋を迎えたこともあって、各デイのオープニングステージおよびラストステージは薄暗く、ラリージャパンでは明るいランプが必須となっており、PIAAのライティングシステムがトヨタ勢の躍進を支える原動力となった。

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普段サッカーなどが行われている豊田スタジアムはアスファルトを敷き詰めたラリー会場に!

■レポート/Report

2023年のWRCもついに最終戦を迎え、11月16日~19日、愛知県・岐阜県を舞台に第13戦「フォーラムエイト・ラリージャパン」が開催。愛知県豊田市の豊田スタジアムをサービス拠点に日本ラウンドが開催された。

このラリージャパンにPIAAがオフィシャルパートナーとしてランプシステムを供給するTGR-WRTは2023年のチャンピオン、カッレ・ロバンペラ選手に加えて、2勝を挙げているエルフィン・エバンス選手、3勝を挙げているセバスチャン・オジエ選手をワークス登録としてエントリ―。さらに日本人ドライバーの勝田貴元選手が4台目のGR Yaris Rally1 HYBRIDで参戦した。

2023年のラリージャパンで注目すべきポイントとなったのが、豊田スタジアムに2台同時スタートのスーパーSS「豊田スタジアムSSS」が設定されたことで、16日、セレモニアルスタートを経て、このスーパーSSで2023年の大会が開幕。TGR-WRTはこのSS1では苦戦を強いられ、勝田選手の5番手タイムが最上位となったが、翌17日から本格的な競技が始まるとトヨタ勢は素晴らしいパフォーマンスを見せていた。

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17日のデイ2は朝から激しい雨に祟られ、ハードウエットのなかでラリーが開催。注目のオープニングステージ、SS2「伊勢神トンネルSS」では勝田選手がコースアウトでマシンを破損するなど波乱の展開で幕を開けた。同ステージを制したのはエバンス選手で、その勢いのままエバンス選手はSS3でもベストタイムをマーク。一方、セカンドループではSS2で上位争いから脱落した勝田選手がサービスでマシンを修復したあと猛追を披露し、SS4、SS5、SS6でベストタイムを叩き出した。その結果、エバンス選手がデイ2を制し、オジエ選手が2番手、ロバンペラ選手が3番手でデイ3をフィニッシュ。SS2で33番手に出遅れた勝田選手も9番手に浮上していた。

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翌18日のデイ3は曇天のなかでラリーがスタートしたものの、セカンドループでは山間部で雪が降り始めたことから、路面状況が変化する難しいコンディションのなかでラリーが開催された。ここで素晴らしいパフォーマンスを披露したのが勝田選手でSS10、SS13、SS14、SS15と計4回のSSウインを獲得した。その結果、勝田選手は6番手でデイ3をフィニッシュ。もちろん、トップ3を形成するトヨタ勢も安定した走りを披露しており、2回のSSウインを獲得したエバンス選手が首位をキープしたほか、オジエ選手が2番手、ロバンペラ選手が3番手で競技3日目をフィニッシュした。

そして、TGR-WRTの勢いは、天候が回復した19日のデイ4でも健在だった。この日も勝田選手が好調で、SS19「根の上高原SS」で大会8回目のSSウインを獲得し、総合5番手に浮上。さらにリピートステージとなるSS21「根の上高原SS」で大会9回目のSSウインを獲得したものの、4番手にはわかずに届かず、総合5位でフィニッシュした。

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一方、ラリーをリードしていたエバンス選手もクレバーな走りで残りのSSを走破し、シーズン3勝目を獲得した。さらにオジエ選手が2位、ロバンペラ選手が3位に入賞、1-2-3フィニッシュでTOYOTA GAZOO RACING WRTのシーズン9勝目、そして昨年の大会で成し遂げられなかった凱旋勝利を飾った。

このように2023年のラリージャパンはエバンス選手、オジエ選手、ロバンペラ選手が表彰台を独占したほか、5位に入賞した勝田選手も9回のSSウインで抜群のスピードを見せるなど、まさにPIAAのライティングシステムを採用したTOYOTA GAZOO RACING WRTの活躍が目立つ大会となった。

このほかにも、全日本ラリー選手権など国内ラリーで活躍するチーム&ドライバーも活躍していた。 なかでも注目を集めていたのが、全日本ラリー選手権のJN1クラスで活躍していたTOYOTA GAZOO RACING WRJで、勝田範彦選手がGR Yaris JP4-Rally2、眞貝知志選手がGR Yaris GR4 Rally DATでWRCにチャレンジ。しかし、両ドライバーともに苦戦を強いられることとなった。

WRC世界ラリー選手権PIAAモータースポーツレポート勝田範彦選手、木村裕介選手 WRC世界ラリー選手権PIAAモータースポーツレポート眞貝知志選手、安藤裕一選手

まず、16日のSS1「豊田スタジアムSSS」で眞貝選手がジャンプの着地でマシンを破損してデイリタイアを強いられたほか、SS7まで国内部門で首位に着けていた勝田範彦選手もSS8「豊田スタジアムSSS」で痛恨のクラッシュを喫し、そのままリタイアしてしまう。

まさにTOYOTA GAZOO RACING WRJにとっても波乱の展開となったが、デイ2で再出走を果たした眞貝選手がコンスタントな走りを披露し、PIAAのLEDバーランプ、撥水ワイパーを採用したGR Yaris GR4 Rally DATで国内部門を制した。

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そのほか、長野オリンピックで金メダルを獲得した元スピードスケートの清水宏保選手もPIAAのLEDランプ、撥水ワイパーなどを装着したGR Yarisで参戦しており、デイ2のSS3でクラッシュを演じてデイリタイアを喫するものの、デイ3より再出走。最終的に清水選手は総合28位で完走を果たした。

WRC世界ラリー選手権PIAAモータースポーツレポート完走を果たした清水選手、保井選手 WRC世界ラリー選手権PIAAモータースポーツレポート雨のSSではPIAAの撥水ワイパーで視界確保

さらにTEAM BRIDEの佐々木康行選手がPIAAのLEDバーランプ、撥水ワイパーなどを採用したGR Yarisを武器に総合21位で完走したほか、D-SPORT HALFWAY RACING RALLY TEAMの相原泰祐選手もPIAAのLEDバーランプを装着したダイハツ・コペンを武器に総合23位で完走。

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このように2023年のラリージャパンも脱落者が続出したサバイバルラリーが展開されることとなったが、PIAAのサポートドライバー&チームはPIAAのライティングシステム、撥水ワイパーなどを武器に安定した走りを披露、改めてPIAAの技術力を証明した。

■PHOTO GALLERY

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